寒さが厳しい冬は、風邪やインフルエンザにかかりやすく体調を崩しやすい季節です。
冬になると、くりかえし風邪をひいてしまう人がいる一方、家族みんながインフルエンザになってもうつらない人もいます。
その差は、免疫力の違いにあるといわれます。

免疫力とは、体内に入ったウィルスや細菌などから体を守る力で、低下すると風邪やインフルエンザをはじめとした多くの病気にかかりやすくなります。免疫力を高く保つことが、冬の風邪予防にもっとも大切なのです。

免疫力を高めるために、ぜひ食べて欲しいおすすめの野菜は「ブロッコリー」です。

1年を通して手に入りやすいブロッコリーですが、本来の旬は冬。
免疫力アップに欠かせないビタミンCをはじめ、さまざまな栄養素がたっぷりと含まれており、冬野菜のエースと呼べる存在です。

今回は、ブロッコリーにはどのような栄養効果があるのか、なぜ風邪予防に良いのかを解説したうえで、風邪予防におすすめのブロッコリーレシピを紹介します。

冬の優秀野菜「ブロッコリー」のココがすごい!

ブロッコリーは、キャベツと同じアブラナ科の緑黄色野菜で、原産地は地中海沿岸。
日本では30年ほど前に普及し、甘みがありクセのない味がいろいろな料理にアレンジしやすいことから、人気の高い野菜です。

濃い緑色で栄養豊富なイメージがありますが、実際にどのような栄養素が含まれるのかをみていきましょう。

レモンを上回る量の「ビタミンC」で風邪・インフルエンザ予防

ブロッコリーの栄養でとくに優れているのは、ビタミンCの含有量です。
生のブロッコリー100g中120㎎ものビタミンCが含まれていて、レモンのおよそ2倍にもなります。

ブロッコリーを5房程度(約70g)食べるだけで、成人の1日のビタミンC必要量(85㎎)を満たすほどの量です。

ビタミンCは、免疫力を上げて風邪に対する抵抗力を高めるほか、コラーゲンの生成をサポートして美肌づくりにも役立ちます。
寒さにより体がストレスを受けると、ビタミンCの消費量が高まるため、冬はより積極的にビタミンCをとり入れる必要があります。

抗がん成分「スルフォラファン」でがん予防

ブロッコリーに含まれるイオウ化合物は、体内で「スルフォラファン」という物質に変化します。
スルフォラファンは、肝臓の解毒力を高め、がん抑制酵素を活性化する働きがあることから、がん予防に効果があるとして注目されています。

1990年アメリカ国立がん研究所の発表により、がん予防に効果のある植物性食品(デザイナーフーズ)のひとつとして、ブロッコリーが選ばれています。

造血作用のある「葉酸」たっぷりで貧血予防

ビタミンB群のひとつである葉酸は、新しい赤血球を正常に作り出す作用があることから「造血のビタミン」といわれます。
ブロッコリーは、葉酸が豊富に含まれるため、貧血予防に役立ちます。

また、妊娠初期に不足すると、胎児の神経管閉鎖障害の危険性が高くなるため、妊娠中や妊娠を望む方には欠かせない栄養素です。

ほかにもさまざまな栄養素が豊富なブロッコリー

ブロッコリーは、ビタミンC、スルフォラファン、葉酸のほかにも、ビタミン類やミネラル、食物繊維など、さまざまな栄養素が豊富に含まれています。

「β-カロテン」鼻やのどの粘膜を守り風邪予防

β-カロテンは、緑黄色野菜に多く含まれ、体内でビタミンAに変換されます。皮膚やのど、鼻、肺、消化管などの粘膜の健康維持を助けるはたらきをするため、風邪やインフルエンザなどの感染症を予防し、免疫力を高めます。

「ビタミンE」血行を良くして冷え性改善

末梢血管をひろげ血行をよくするため、寒さにより起こりやすい肩こりや頭痛、冷え性などを改善します。
ビタミンCとともにとると効果がさらに高まります。

「ビタミンU」消化を助けて胃腸かぜ予防

別名キャベジンと呼ばれ、胃腸薬などにも広く利用されています。

胃壁の粘膜を丈夫にし、消化を助けるはたらきがあるため、胃腸かぜや消化不良、胃潰瘍などの予防に効果があります。

「食物繊維」腸内環境を整えて免疫力アップ

腸のはたらきを刺激して、便秘を解消します。
腸内環境が整うと、免疫力が上がり、病気にかかりにくくなります。

「カルシウム」骨を強くしてイライラも解消

骨や歯をつくり丈夫にする成分ですが、神経を鎮めるはたらきもあり、イライラも解消します。ブロッコリーのカルシウム含有量は、年間平均38mgですが、旬の12月には約80mgと約2倍に増えるとされています。

「カリウム」水分を調整して血圧を安定

体内の水分量を調整して、血圧を下げる作用があるため、高血圧の予防に効果的です。

「アリルイソチオシアネート」抗菌作用でウィルスと戦う

辛み成分の一種で、わさびやからしなどにも含まれています。
強い抗菌作用があるため、風邪のウィルスなどと戦う助けになります。

おいしいブロッコリーの選び方と保存方法

栄養満点なブロッコリーですが、日もちがせず、鮮度が落ちやすいのが難点です。
おいしいブロッコリーを家庭で食べるためには、新鮮なものを選び、なるべく早く食べ切るのがポイントです。
正しい保存方法も確認しておきましょう。

選び方のポイント

1. つぼみの部分が、すきまなく密集していて、固く閉じているものが新鮮です。

2. 緑色が濃いものが良い。色が黄色くなっているものは味も栄養も落ちているので避けます。

3. 茎の切り口がみずみずしいものが良い。茶色く変色していたり、茎にスが入ったりしているものは避けます。

正しい保存方法

冷蔵

丸ごと保存する場合は、ビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で立てておきます
4~5日以内に使い切るようにしましょう。

冷凍

4~5日以内に食べられない時は、小房に分けて硬めに塩ゆでし、水気を拭いて保存袋か密閉容器に入れて、冷凍庫で保存します。1か月以内に使いましょう。

冬の風邪予防レシピ『ブロッコリーと豆腐のぽかぽかしょうがあんかけ』

ブロッコリーは、冬にひきやすい風邪などの感染症を予防する栄養素がたっぷりです。
そんなブロッコリーの栄養を生かした風邪予防にぴったりのレシピを紹介します。

絹ごし豆腐とブロッコリーをしょうが風味のとろりとしたあんかけでいただきます。お鍋ひとつで簡単にできるうえ、ヘルシーでおいしいスピードレシピです。朝ごはんや遅い晩ごはんにもぴったり!栄養バランスが良く、体の中から温まる「風邪予防おかず」はいかがですか?

■材料(2人分)■(1人分 126kcal/調理時間約10分)

ブロッコリー    1/2個(100g)
絹ごし豆腐     1/2丁(200g)
コーン       40g
カニかま      4本
おろししょうが   1片分
水         200cc
鶏ガラスープ(顆粒) 小さじ1
しょうゆ      小さじ1
塩         小さじ1/4
水溶き片栗粉    片栗粉大さじ1+水大さじ2

作り方

1. ブロッコリーは小さめの小房に切りわける。カニかまは長さを半分に切りほぐす

2. 鍋に水と鶏ガラスープを入れて火にかけ、沸騰したら、ブロッコリー、コーン、カニかまを入れる

3. ひと煮立ちしたら、中火で3分ほど煮て、おろししょうが、しょうゆ、塩を加えて味つけをする

4. 絹ごし豆腐を大きくスプーンですくいながら入れて、さらに3分ほど煮る

5. 水溶き片栗粉でとろみをつけたら、器に盛り付ける

調理のポイント

・ブロッコリーのつぼみに小さな虫や汚れがついている場合があるため、調理前に、水をはったボウルに逆さにして20分ほどつけておくと、汚れがきれいにとれます。

・絹ごし豆腐は強火で煮ると崩れるので、弱めの中火で温める程度にします。

・お好みで、最後にゴマ油を少したらすと、さらに風味よく仕上がります。

おまけレシピ『ブロッコリー茎の浅漬け』

捨ててしまいがちなブロッコリーの茎は、栄養豊富で食物繊維もたっぷり!おいしく食べ切りましょう。
生の茎は甘みがあって、パリパリ食感の浅漬けはクセになる1品です。

材料(1本分)

ブロッコリーの茎 1本分
塩こんぶ     ひとつまみ程度
ゴマ油      少々
白ゴマ      お好みで

作り方

1. ブロッコリーの茎は、固い皮をむいて、繊維にそって薄切りにする
2. ビニール袋に(1)と塩こんぶ、ゴマ油を入れて、軽くもみ、冷蔵庫で1時間以上おく
3. 器に盛り付け、白ゴマを振りかければ、できあがり

まとめ

冬の風邪やインフルエンザ予防におすすめの野菜として「ブロッコリー」をとりあげ、栄養効果やレシピを紹介しました。

ブロッコリーは、栄養素が豊富な野菜で、とくにビタミンCはレモンを上回るほどの量が含まれています。
旬の時期は、栄養価が高くうま味も増すので、ぜひ、たくさん召し上がって下さいね。

免疫力を高めて風邪を遠ざけるには、ブロッコリーをはじめとした旬の野菜をバランス良く食べることが重要です。

それに加えてお風呂で体を温めて、しっかり睡眠をとることも、とても大切です。
風邪ぎみかなと感じたら、無理をせず早めに休むようにして下さいね。

今が旬の「ブロッコリー」をおいしく食べて、元気に冬を乗り切りましょう。

参考書籍

エクスナレッジ「旬の野菜の栄養事典」吉田企世子監修
七訂日本食品標準成分表