「野菜」は私たちの健康を守るために欠かせないものです。
生きた栄養素がたっぷり詰まった野菜を上手に利用すれば、高価なサプリメントに頼らなくても、イキイキと元気な毎日を過ごせるでしょう。

現在、管理栄養士として食事の大切さをお伝えしていますが、じつは、幼少の頃は少食なうえに野菜嫌いで、病気がちな子供でした。

ところが、大学で栄養学を学ぶようになり「野菜は体と心に大きな影響を与える」ことを知ってから、積極的に野菜を食べるようになりました。そのうち、体のだるさが取れ、朝もスッキリ起きられるようになると、気持ちまで明るくなり行動が積極的に。

野菜を食べることで、体質だけでなく性格まで変わっていったのは驚きでした。
40代になった今でも、病院へかかることはほとんど無く、特別なスキンケアをしなくてもお肌の調子は良好、便秘になったこともありません。

今回は、野菜が持つパワーを活かして健康維持をしてきた私が、とくに栄養豊富でおすすめしたい野菜ベスト10を紹介します。
このランキングを通じて、野菜にどんな栄養素が含まれ、どのような効用があるのかを知って、毎日の食生活に役立てて下さいね。

栄養豊富な野菜ベスト10

野菜に含まれる栄養素で、健康に役立つ代表的なものは、体の機能を調整するミネラルとビタミン、生活習慣病の予防にかかわる食物繊維です。
これらの栄養素がほかの野菜に比べて豊富に含まれていて、健康効果が高い野菜を10個選びました

野菜はそれぞれの良さがあるので、順位をつけるのは難しいですが、より積極的に食べて欲しい野菜を厳選しました。
それぞれの「特徴や効用」どんな時に食べると良いかを知り、野菜を選ぶ際の参考にして下さいね。

1位 ほうれんそう

ポパイが食べると筋肉ムキムキに!そんな栄養満点のイメージがあるほうれんそう。
実際に、緑黄色野菜のなかでも、ビタミン類、ミネラル類をまんべんなく豊富に含み栄養バランスがパーフェクトなので堂々の1位に。

おもな栄養成分(可食部100gあたり)

ミネラル

カリウム 690mg/カルシウム 49mg/マグネシウム 69mg/鉄 2mg

ビタミン

ビタミンA(β-カロテン当量)4200μg/ビタミンE 2.1mg/ビタミンB1 0.11mg
葉酸 210μg/ビタミンC 35mg

食物繊維

2.8g

おもな効用

貧血予防・造血作用・抗酸化作用・粘膜の保護

こんな症状がある時におすすめ!

疲れやすい、頭がボーとして集中力がない、あくびがよく出る、これらは貧血のサインです。
ほうれんそうは、鉄分と葉酸が豊富なので、女性に多い貧血の予防や妊娠中にも意識して食べて欲しい野菜です。

より効果的な食べ方のコツ

根っこは捨てないで!赤みを帯びた根っこは鉄分が豊富。
葉っぱの部分と一緒に食べると造血効果がアップします。

2位 ブロッコリー

米国立がん研究所の「がん予防に効果のある植物性食品」の上位にランキングされ、世界でも注目の栄養満点野菜ブロッコリー。

ビタミンCをはじめとしたビタミン類が豊富で、胃潰瘍の予防に効くキャベジン、抗酸化作用があるルテイン、がん予防に役立つスルフォラファンなどさまざまな機能性成分が含まれています。

栄養価の高さもさることながら、彩りの良さとさまざまな料理に使える万能性も評価し、2位にランクイン。

おもな栄養成分

ミネラル

カリウム 360mg/カルシウム 38mg/マグネシウム 26mg/鉄 1.0mg

ビタミン

ビタミンA(β-カロテン当量)810μg/ビタミンE 2.4mg/ビタミンB1 0.14mg
葉酸 210μg/ビタミンC 120mg

食物繊維

4.4g

おもな効用

がん予防・アンチエイジング効果・胃潰瘍予防・免疫力向上

こんな症状がある時におすすめ!

しみそばかすが気になる、肌がかさつくなど、お肌の調子が悪い時は、朝食にブロッコリーを食べましょう。
たった5房で1日に必要なビタミンCがとれます。かぜ気味のときにもぜひ!

より効果的な食べ方のコツ

ブロッコリーはビタミンCが豊富ですが、お湯につけるとビタミンCの量は半分以下になってしまいます。

たっぷりの湯でゆでるのではなく、お鍋に少量の水と油をちょっと入れて、フタをして作る「蒸し焼き」にすれば、ビタミンCが水に溶けだす量を減らせます。

3位 枝豆

野菜と豆の栄養をあわせ持つ優秀野菜の枝豆が3位。

妊娠初期に必要な栄養素の葉酸や、女性ホルモンと同じような働きをするイソフラボンが豊富に含まれていて、骨粗しょう症の予防や更年期障害の緩和に役立つなど、女性に必要な栄養素が詰まっています。

おもな栄養成分

ミネラル

カリウム 590mg/カルシウム 58mg/マグネシウム 62mg/鉄 2.7mg

ビタミン

ビタミンA(β-カロテン当量)260μg/ビタミンE 0.8mg/ビタミンB1 0.31mg
葉酸 320μg/ビタミンC 27mg

食物繊維

5.0g

おもな効用

夏バテ防止・二日酔い予防・更年期障害の改善・貧血予防

こんな症状がある時におすすめ!

お酒を翌日に残したくない時に。枝豆のメチオニンというアミノ酸が、アルコールの分解を促して肝機能を守り、二日酔いを防いでくれます。
夏バテ気味の時にもおすすめ!ビタミンCとビタミンB1の疲労回復効果が期待できます。

より効果的な食べ方のコツ

枝豆を買ってきたら、常温保存では傷みやすいので、早めに茹でましょう
食べ切れなかった分は、すぐに冷凍すればいつでも新鮮で栄養豊富なまま食べられます。旬の夏以外は冷凍の枝豆もぜひ利用して下さい。

4位 オクラ

独特のネバネバが特徴のオクラ。
水溶性食物せんいのペクチンなどが粘膜を守る働きをしたり、整腸作用により、便秘や下痢を改善します。
ビタミン類も豊富で、夏バテや肌荒れの予防にも効果的です。

おもな栄養成分

ミネラル

カリウム 260mg/カルシウム 92mg/マグネシウム 51mg/鉄 0.5mg

ビタミン

ビタミンA(β-カロテン当量)670μg/ビタミンE 1.2mg/ビタミンB1 0.09mg
葉酸 110μg/ビタミンC 11mg

食物繊維

5.0g

おもな効用

整腸作用・胃炎、胃潰瘍予防・糖尿病予防

こんな症状がある時におすすめ!

肌が乾燥する時に。オクラのネバネバ成分が、肌にうるおいを与えてくれます。
また、美肌づくりに欠かせないビタミンA・B・Cも含まれているので、オクラは「食べる美容液」ともいえる野菜です。

より効果的な食べ方のコツ

オクラはネバネバを出すことで、効果がよりアップします。
丸ごと食べるより、軽く湯がいて刻んで食べるのがおすすめです。

5位 かぼちゃ

昔から冬至に食べると風邪予防になるといわれるかぼちゃ。
実際に栄養価は高く、とくに多く含まれるビタミンEは野菜の中でトップクラス。

かぼちゃはホクホクとした食感とほんのり甘い風味が魅力で、一度に多くの量をとりやすいので栄養源としては理想的です。

おもな栄養成分

ミネラル

カリウム 450mg/カルシウム 15mg/マグネシウム 25mg/鉄 0.5mg

ビタミン

ビタミンA(β-カロテン当量)4000μg/ビタミンE 4.9mg/ビタミンB1 0.07mg
葉酸 42μg/ビタミンC 43mg

食物繊維

3.5g

おもな効用

免疫力アップ・美肌効果・抗酸化作用

こんな症状がある時におすすめ!

体が冷えて、肩こりがしたり、風邪気味の時に。
血流を促進してくれる栄養素ビタミンEの効果で、冷え性を改善します。

より効果的な食べ方のコツ

かぼちゃの皮は果肉以上にβ-カロテンが豊富。
できるだけ皮をむかずに調理するのがおすすめです。

6位 クレソン

2014年アメリカの研究では「世界一栄養がある野菜」とされたクレソン。ステーキの付け合せのイメージが強いですが、健康を保つために重要な働きをするβ-カロテン、ビタミンC、カルシウムなどの栄養素が多く含まれています。脇役ではなくもっと積極的に料理に取り入れて欲しい野菜です。

おもな栄養成分

ミネラル

カリウム 330mg/カルシウム 110mg/マグネシウム 13mg/鉄 1.1mg

ビタミン

ビタミンA(β-カロテン当量)2700μg/ビタミンE 1.6mg/ビタミンB1 0.10mg
葉酸 150μg/ビタミンC 26mg

食物繊維

2.5g

おもな効用

抗酸化作用・がん予防・免疫力アップ・消化促進・食欲増進

こんな症状がある時におすすめ!

食べすぎで消化不良や胃もたれを起こしている時に。クレソン独特の辛みとほろ苦さの成分シニグリンよる消化促進効果が期待できます。

7位 人参

年中手に入り保存がきく人参は、家庭に常備されている野菜のひとつ。
品種改良により、独特のクセが減り甘みが増したので、近年は子供にも好かれる野菜となりました。

特徴はなんといってもβ-カロテンの多さ
10品の野菜の中でダントツ1位を誇ります。

おもな栄養成分

ミネラル

カリウム 300mg/カルシウム 28mg/マグネシウム 10mg/鉄 0.2mg

ビタミン

ビタミンA(β-カロテン当量)8600μg/ビタミンE 0.4mg/ビタミンB1 0.07mg
葉酸 21μg/ビタミンC 6mg

食物繊維

2.8g

おもな効用

がん予防・高血圧予防・動脈硬化予防・抗酸化作用・風邪などの感染症予防

こんな症状がある時におすすめ!

のどが痛む風邪をひいた時に。
豊富に含まれるβ-カロテンがビタミンAに変わり、鼻やのどの粘膜を保護してくれます。

また、体内の活性酸素を除去し、免疫機能を高めてくれます。

8位 ニラ

昔は薬草として扱われていたほど薬効の高いニラ。
今のように野菜として食べられるようになったのは戦後から。独特の香りは硫化アリルと呼ばれるアリシンという成分でビタミンB1の吸収率をアップして、疲労回復効果を高めます。

おもな栄養成分

ミネラル

カリウム 510mg/カルシウム 48mg/マグネシウム 18mg/鉄 0.7mg

ビタミン

ビタミンA(β-カロテン当量)3500μg/ビタミンE 2.5mg/ビタミンB1 0.06mg
葉酸 100μg/ビタミンC 19mg

食物繊維

2.7g

おもな効用

スタミナアップ・血行促進・健胃作用・冷え性予防

こんな症状がある時におすすめ!

食べると血流がよくなり、胃腸も温めて働きをよくしてくれるため、冷え性の人やスタミナ不足で疲れやすい時にとくに積極的に食べるようにしましょう。

9位 ゴーヤ

個性的な見た目と独特の苦みが特徴で、好き嫌いが分かるゴーヤですが、ビタミンCやミネラルがたっぷりで夏バテ解消に役立つ優良野菜。

ゴーヤに含まれるビタミンCは熱に強く、炒めても減少しにくいため、効率よく摂れるのが大きなメリットです。

おもな栄養成分

ミネラル

カリウム 260mg/カルシウム 14mg/マグネシウム 14mg/鉄 0.4mg

ビタミン

ビタミンA(β-カロテン当量)210μg/ビタミンE 0.8mg/ビタミンB1 0.05mg
葉酸 72μg/ビタミンC 76mg

食物繊維

2.6g

おもな効用

アンチエイジング効果・美肌効果・夏バテ予防

こんな症状がある時におすすめ!

夏バテ気味で、食欲がない時に。苦み成分モモルデシンが胃腸の働きを高め、食欲アップに役立ちます。

10位 トマト・ミニトマト

真っ赤に熟したトマトは、ビタミンC、β-カロテン、ビタミンB群、ビタミンEなど、抗酸化ビタミンが豊富。
さらにミニトマトはビタミンC、β-カロテンがトマトの約2倍含まれています。

赤色の色素リコピンには強い抗酸化力があり、がんや動脈硬化の予防、美肌効果も期待できます。
赤色以外に、黄色、オレンジ色、黒色などカラフルなミニトマトも手にする機会が増え、それぞれに高い栄養効果があります。

おもな栄養成分(可食部100gあたり)

ミネラル

カリウム 290mg/カルシウム 12mg/マグネシウム 13mg/鉄 0.4mg

ビタミン

ビタミンA(β-カロテン当量)960μg/ビタミンE 0.9mg/ビタミンB1 0.07mg
葉酸 35μg/ビタミンC 32mg

食物繊維

1.4g

おもな効用

がん予防・動脈硬化予防・美肌効果・風邪などの感染症予防

こんな症状がある時におすすめ!

うっかり日焼けをしてしまった時に。リコピンを摂取すると、しみそばかすの原因となるメラニン色素の生成を抑制してくれます。
日焼け後は、トマトをたっぷり食べて白肌を取り戻しましょう。

野菜のパワーをもっと活用しましょう

野菜は、薬のように食べたらすぐに不調が治るものではありませんが、体調に合わせて食べると、いつもよりおいしく感じられ、心と体が元気になります。
野菜のパワーを利用して体を整えることは、副作用の心配がなく、毎日誰にでもできる健康法です。
まずは、ランキング上位の野菜を毎日の献立に積極的に取り入れることから始めてみましょう。




参考URL

ハフィントンポスト「ガンを予防する野菜”デザイナーフーズ”って何?」
http://www.huffingtonpost.jp/office-de-yasai-news/cancer_b_8552544.html

マイナビニュース「最強の野菜はクレソンだった? 栄養素密度ランキングで1位に(米研究)」
http://news.mynavi.jp/articles/2014/07/27/kara02/

参考書籍
宝島社「からだに効く!野菜の新図鑑」野菜の新図鑑編集部編