ノンオイルドレッシングは健康にいいとは限らない「賢いドレッシングの選び方」

野菜サラダにはおいしいドレッシングが欠かせませんが、普段どのようなものを選んでいますか?

ダイエットや健康のためにと、「ノンオイルドレッシング」を選ぶ方が多いのではないでしょうか。

ノンオイルドレッシング=ヘルシーというイメージが強いですが、じつはノンオイルだからといって健康にいいとは限らないことを知っていますか?

油をカットすることで、カロリーを抑えられるメリットはもちろん大きいですが、逆にデメリットもあることはあまり知られていません。

そこで、今回は、ノンオイルドレッシングを使うメリットとデメリットを説明したうえで、健康に役立つ賢いドレッシングの選び方を紹介します。

ドレッシングとは?

ドレッシングは、植物油と酢またはかんきつ類の果汁を主原料として、塩こしょうなどを混ぜ合わせた調味料です。

日本で初めて市販されたドレッシング類は「マヨネーズ」で、今から約90年前の1925年(大正14年)のことでした。

その後、食の洋食化が進み、サラダ用のドレッシングが広く利用されるようになりました。

ドレッシングの種類

ドレッシングは、油の状態によって3種類に分けられます。

1)半固体状ドレッシング・・・マヨネーズなど固めの乳化タイプ

2)乳化液状ドレッシング・・・油と水分が混ざった乳化タイプ 

3)分離液状ドレッシング・・・油と水分が分かれている分離タイプ

上記3タイプのほかに、油を使わない「ドレッシングタイプ調味料」と加工油脂などを使った「サラダ用調味料」を合わせて、「ドレッシング類」と呼ばれます。
ノンオイルドレッシングは、「ドレッシングタイプ調味料」に分類されます。

ノンオイルドレッシングの特徴

ノンオイルドレッシングは、食用油脂を使わず、酢、砂糖、塩、スパイスなどで味を整えたドレッシングタイプ調味料です。

カロリーを気にする人向けに、1989年(平成元年)食品メーカーの理研ビタミンが、「ノンオイルスーパードレッシング」を発売したところ、爆発的な人気を博しました。

ノンオイルドレッシングは、サラダにかけるだけでなく、焼く、煮る、蒸す、炒めるなど、さまざまな料理に使える調味料としても、便利に活用できます。

ノンオイルドレッシングのメリット・デメリット

ノンオイルドレッシングといえば、低カロリーで健康にいいというプラスのイメージがありますが、じつは、ノンオイルであるからこそのデメリットもあります。
ノンオイルドレッシングのメリットとデメリットをみていきましょう。

【メリット】オイルカットでカロリー控えめ

ドレッシングに使われる油はカロリーが高いため、油を使っていないノンオイルドレッシングは、低カロリーになります。

市販されているオイルドレッシングとノンオイルドレッシングのエネルギーと脂質の量を比較してみましょう。

[ドレッシングとノンオイルドレッシングのエネルギー、脂質を比較]

キユーピードレッシング
(大さじ約1杯(15g)あたり)
カロリー 脂質
深煎りごま
ドレッシング
59 5.4g
ノンオイル香りのごま 14 0.3g
和風醤油ごま入ドレッシング 36 3.0g
ノンオイル和風ごま 9 0.3g
フレンチドレッシング(白) 38 3.7g
ノンオイルフレンチたまねぎ 7 0.0g

ノンオイルドレッシングはオイルドレッシングと比べて、カロリーが約1/4~1/5と大幅に抑えられています

ダイエット中や脂質異常症などで油を控えたいときに、ノンオイルドレッシングは大きなメリットをもたらしてくれます

デメリット① 油の代わりに糖分、塩分が多く使われる

ノンオイルドレッシングは、油を使わないため、コクやうま味が不足しやすく、代わりに糖分や塩分を多く使いがちになります。

糖質制限でサラダを食べていたら、逆に太ってしまったという人は、ノンオイルドレッシングから糖質をとり過ぎていたということもあります。

実際に、市販されているノンオイルドレッシングの原材料表示で糖質がどのように使われているのかと塩分量をみてみましょう。

ノンオイルドレッシングの原材料表示

「リケンのノンオイル 青じそ」
しょうゆ、醸造酢、糖類(果糖ぶどう糖液糖、水あめ、砂糖、ぶどう糖)、たん白加水分解物、梅肉、ほたてエキス、りんご、小麦たん白発酵調味料、レモン果汁、食塩、かつお節エキス、青じそ、オニオンエキス、しそエキス//酒精、調味料(アミノ酸等)、酸味料、香料、増粘剤(キサンタンガム)、甘味料(スクラロース)、香辛料抽出物、ビタミンB1

ノンオイルドレッシングの中でも、人気の高い「リケンのノンオイル 青じそ」には、糖類が多く使われており、甘味料も入っていました。

「ノンオイルドレッシングの食塩量」

理研ビタミンドレッシング
(大さじ約1杯(15g)あたり)
食塩相当量
ノンオイル 和風 0.9g
ノンオイル 中華ごま 1.0g
ノンオイル くせになるうま塩 1.0g

市販のオイルドレッシングでは、食塩相当量0.5g~0.7g程度のものが多いため、すべてではありませんが、ノンオイルのほうが塩分は高めになりやすいといえます。

デメリット② 脂溶性ビタミンの吸収率が下がる

野菜に含まれるビタミンの中で、油に溶けやすい性質を持つ「脂溶性ビタミン」は、油と一緒に食べることで体に吸収されやすくなります

脂溶性ビタミンには、ビタミンA、D、E、Kがあり、トマトやピーマンなど緑黄色野菜に豊富に含まれています。

油が入っていないノンオイルドレッシングでは、これらの脂溶性ビタミンの吸収率が下がるため、野菜の栄養素がとりづらくなるデメリットがあります。

脂溶性ビタミンを多く含む野菜例

・トマト
・ピーマン、パプリカ
・かぼちゃ
・人参
・青菜(ほうれん草、小松菜、春菊など)
・アスパラガス

植物油は脂溶性ビタミンの吸収率を上げるだけでなく、必須脂肪酸のリノール酸やリノレン酸の作用により、血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪を下げる効果も期待できます。

賢いドレッシングの選び方とは?

ノンオイルドレッシングには、メリットとデメリット両方があることがわかりましたが、ドレッシングを選ぶ時に、チェックすべきポイントを5つ紹介します。

健康にいいドレッシング選びの参考にして下さい。

市販ドレッシングを選ぶときの5つのポイント

1. 緑黄色野菜のサラダには「オイル入り」を選ぶ

上で説明したように、緑黄色野菜に含まれる脂溶性ビタミンは油と一緒に食べることで吸収率が上がります。

トマトやかぼちゃ、青菜など色の濃い野菜を多く使ったサラダには、オイルドレッシングを選んで使うようにしましょう。

2. オイル入りでカロリーが気になるときは、「和風ドレッシング」を選ぶ

「ごまドレッシング」「クリーミードレッシング」は避ける

オイルドレッシングを使いたいけれど、カロリーが気になるときは、しょうゆベースの和風ドレッシングを選ぶようにしましょう。

ごまドレッシングやシーザードレッシングのようなクリーミーなものは、カロリーが高くなりやすいので、選ばないようにするか、少量に控えて下さい。

3.「ノンオイル」でもカロリーチェックをする

ノンオイルは低カロリーのものが多いですが、脂質をまったく含まないわけではなく、商品によってエネルギー量に差があります。

カロリーを気にするなら、ノンオイルでもパッケージに書かれた栄養成分表示をしっかり確認しましょう。

4.原材料表示で糖類が上位に書かれているものは避ける

商品パッケージの原材料表示は多く使われているものから先に書かれています。

ノンオイルドレッシングは糖類が多い傾向にあるため、原材料表示で、砂糖や果糖ぶどう糖液糖などの糖類が上位に書かれているものは、なるべく避けましょう。

糖類のとり過ぎは、肥満や糖尿病などの原因になるため注意が必要です。

5. 塩分の含有量をチェックする

ノンオイルドレッシングは塩分も多く含まれている場合が多いため、商品パッケージの栄養成分表示で食塩相当量が多すぎないかチェックしてから選びましょう。

塩分のとりすぎは高血圧をはじめ、むくみや冷えなどの症状の原因になります。

オイル入りもノンオイルも少量を使う程度なら、気にし過ぎることはありませんが、よくサラダを食べる方やドレッシングを多く使う方は、ポイントを押さえて選ぶことで、より健康にいい食べかたができるようになります。

家にある材料ですぐできる!手作りドレッシングレシピ6選

市販ドレッシングの賢い選び方をみてきましたが、より健康的にドレッシングを利用するなら、一番良い方法は、「自分で作ること」です。

ドレッシングは買うものと思われがちですが、手作りしてみると、驚くほど簡単で、必要な分だけ作れるので、とても経済的です。

カロリーが気になる油の量も自在に調整でき、オリーブオイルや亜麻仁油、えごま油などの体にいい油を使えば、美容と健康効果がさらに高まります。

オイル入りとノンオイルのドレッシングレシピを和洋中6パターン紹介します。

身近な材料ですぐにできるものばかりなので、ぜひ作ってみて下さいね。

基本の和風ドレッシング

少ない材料で簡単にできる和風ドレッシングは、サラダだけでなく、豆腐やゆで野菜、肉との相性も良く、色々な料理に幅広く使える万能調味料

[材料](2人分)
しょうゆ 大さじ2
酢    大さじ2
サラダ油 大さじ4

[作り方]
ボウルに、しょうゆ、酢を入れて混ぜ、サラダ油を少しずつ入れながら混ぜる

ノンオイル和風おろしドレッシング

大根おろしとしょうがの辛みが効いたさっぱりとしたノンオイルドレッシング

[材料](2人分)
しょうゆ  大さじ2
酢     大さじ2
みりん   大さじ2
大根おろし 大さじ2
しょうが汁 大さじ1/2

[作り方]
すべての材料を混ぜ合わせる

基本のフレンチドレッシング

マスタードの辛みを効かせたフレンチドレッシングは、生野菜のミックスサラダと相性抜群

[材料](2人分)
マスタード   大さじ1/2
酢または白ワインビネガー 大さじ2
はちみつ    大さじ1/2
塩こしょう   少々
サラダ油    大さじ4

[作り方]
ボウルにマスタード、酢またはワインビネガー、はちみつ、塩こしょうを入れて混ぜ、サラダ油を少しずつ入れながら混ぜる

ノンオイル豆乳クリーミードレッシング

豆乳を使ったマヨネーズ風のクリーミーなドレッシングは、肉や魚のソテーにもピッタリ!

[材料](4人分)
無調整豆乳 1/2カップ
酢     大さじ2
塩こしょう 少々

[作り方]
ボウルに豆乳と酢を入れて混ぜ、とろみが出たら、塩こしょうで味を整える

基本の中華ドレッシング

ゴマが香る中華ドレッシングは和え物やつけだれにも使えて便利

[材料](2人分)
しょうゆ 大さじ2
酢    大さじ2
白ごま  大さじ1/2
ごま油  大さじ1
サラダ油 大さじ3

[作り方]
ボウルに、しょうゆ、酢、白ごまを入れて混ぜ、ごま油とサラダ油を少しずつ入れながら混ぜる

ノンオイルピリ辛中華ドレッシング

豆板醤の辛みがクセになる四川風の中華ドレッシング。暑い時期や食欲が無いときにおすすめ!

[材料]
しょうゆ     大さじ2
酢        大さじ2
砂糖       大さじ1/2
おろしにんにく  大さじ1/2
白ネギみじん切り 大さじ1
豆板醤      大さじ1/4

[作り方]
すべての材料を混ぜ合わせる

まとめ

健康にいいと思われているノンオイルドレッシングには、意外なデメリットもあることを書いてきましたが、意外に思うこともあったと思います。

低カロリーでヘルシーということで、ノンオイルドレッシングを選んでいた方には、少しがっかりする内容だったかもしれませんね。

ノンオイルドレッシングは、オイルドレッシングの約1/4~1/5程度にカロリーが抑えられるところは、大きな利点です。

でも、油を使わない代わりに糖分や塩分が多めに使われていたり、緑黄色野菜に豊富な脂溶性ビタミンの吸収率が下がってしまうといった、落とし穴がありました。

ダイエットなどで、カロリーを控えたい方は、ノンオイルドレッシングのエネルギー量、糖分、塩分をチェックしてから選ぶようにしましょう。

また、野菜の栄養をしっかりとるために、緑黄色野菜のサラダにはオイルドレッシングを少量使うようにするのがおすすめです。

手づくりドレッシングにも、ぜひトライしてみて下さいね。

ノンオイルドレッシングとオイルドレッシングを上手に使いわけて、さらなる健康アップにお役立て下さい。

参考URL

全国マヨネーズ・ドレッシング類協会「ドレッシング類の範囲」

http://www.mayonnaise.org/dressing/

ケンコーマヨネーズ「ドレッシングの教科書」

http://www.kenkomayo.co.jp/aboutfood/drschool/text

キューピー「ドレッシングなど」

https://www.kewpie.co.jp/products/dres/index.html

理研ビタミン「リケンのノンオイル 青じそ」

http://www.rikenvitamin.jp/products/dressing/nonoilsuperdressing/aojiso.html

参考書籍

青春出版社「たれとソースの早引き便利帳」川上文代著