正しい調味料の選び方~基本&定番調味料10種~

毎日の料理に使っている調味料。
なにを基準に選んでいますか?

決まったメーカーのものを買っている、価格が手ごろなものを選んで…などあまりこだわっていなければ、それはもったいないですよ。

毎日使う調味料だからこそ、その選び方によって、健康にも少なからず影響を与えています。

良い調味料を正しく選べるようになれば、あなたの料理の味は格段に上がり、家族のおいしい笑顔がもっと増えていくでしょう。
調味料選びは健康を守る食事づくりの基本です。

すべての調味料を本格的なものにすることは難しいですが、1つ2つ3つなど自分の料理スタイルに合わせて変えてみると、楽しみが増えると思いますよ。

今回は、基本調味料の砂糖、塩、酢、醤油、味噌に加え、定番調味料のみりん、酒、油、マヨネーズ、ケチャップ、計10種類について、その役割と正しい選び方を紹介します。

【基本の調味料5種】さ・し・す・せ・その正しい選び方

和食の味つけの基本としてよくいわれるのが「さしすせそ」。
これは、「砂糖、塩、酢、醤油、味噌」の5つの調味料のことで、料理をするときに、この順番に加えたほうがよいとされています。

基本の調味料は、料理の味の決め手になるので、まずはこの5つの調味料の役割や選び方をしっかり覚えましょう。

(1)砂糖

効果と役割

料理に甘みをつけ、保存性を高める。

食材を柔らかくする・料理につやや照りを出す・きれいな焼き色をつける・香ばしい香りをただよわせ食欲を誘う・食材の乾燥を防ぐなど、多くの役割があります。

種類

さとうきびを原料とするものと、てんさい(砂糖大根)を原料とするものの2種類があります。

上白糖、三温糖、グラニュー糖、きび砂糖、黒砂糖など、砂糖といわれているもののほとんどは、さとうきびを原料にしています。

砂糖は、精製糖と未精製糖に分けられます。

上白糖や三温糖などの精製糖には、ミネラルが含まれないため、吸収が早く、血糖値の上下が激しくなります。

きび砂糖や黒砂糖などの未精製糖にはミネラルが含まれるので、精製糖に比べて吸収が遅く、血糖値の上下も穏やかになります。

てんさいから作られるてんさい糖は、さとうきびを原料とする砂糖と比べると体を冷やしにくいといわれます。

選び方

  • ミネラルを補給するために、未精製糖のきび砂糖や黒砂糖を選びましょう

白い砂糖より、色の濃い砂糖のほうがミネラルを含んでいますが、三温糖は過熱によって色付けされているので、ミネラルは含みません。

  • おなかの調子が悪いときは、てんさい糖を選びましょう

豊富に含まれるオリゴ糖がビフィズス菌のエサになり、おなかの調子を整えてくれます。

  • 色をつけずに仕上げたい料理やお菓子には、上白糖を使いましょう

白い砂糖でも、摂り過ぎなければ問題ありません。上手に使い分けましょう。

(2)塩

効果と役割

料理に塩気を与え、保存性を高める

食材の余分な水分を取り除く・肉や魚の身を引き締める・野菜や果物の色の変色を防ぎ・鮮やかにするなどの役割があります。
発酵食品など保存食を作るときにも利用されます。

種類

海水を煮詰めて作る自然塩と高い濃度の自然塩を再生加工する精製塩があります。

ただ塩辛いだけでなく、ほのかな甘みや苦みなど、複雑な味わいを持つものや、きつくとがった味・柔らかい味など、塩によって感じる味は違います。

選び方

  • 自然塩の天日塩や粗塩を選びましょう

自然のミネラルを含む天日塩や粗塩には、うま味があり、素材の味を引き立てる効果があります。

  • パッケージに「公正マーク」がついた塩を選びましょう

「食用塩公正取引協議会」に表示が適正と認められた場合に表示されます。安全な塩選びの目印です。

  • 日本の塩を選びましょう

輸入塩には、安全基準や表示基準がありません。
原料、製造ともに日本のものがベストですが、原料が海外産でも日本で製造された塩を選べば安心して使えます。

(3)酢

効果と役割

料理に酸味を与え、保存性を高める
殺菌作用・発色作用があり、食材の下ごしらえにも使われます。

種類

米や麦などの穀物やりんごなどの果物を原料に、酢酸発酵させたもの。

米酢、穀物酢、黒酢、もろみ酢、りんご酢など多くの種類があります。

種類によって、酸味が強いもの、甘みのあるもの、すっきりしたもの、とろりとして濃厚なものなど、いろいろな味わいが感じられます。

選び方

  • 原材料がシンプルなものを選びましょう

米酢なら、原材料は「米」のみ、りんご酢なら「りんご果汁」のみというようにシンプルな材料で造られた酢が良いです。

  • 醸造用糖類や砂糖、醸造用アルコールが原材料に入っているものは、避けましょう

(4)醤油

効果と役割

料理に独特の味と香りをつける
魚介や肉の生臭さを消し風味を良くする、殺菌や保存を助ける・塩気をまろやかにする・かくし味や色付けをするなどの役割があります。

種類

大豆、小麦、食塩を発酵させてできたもろみをしぼって造られる日本の伝統調味料。

醤油といえば、普通は濃口醤油をさしますが、薄口醤油、たまり醤油、白醤油、再仕込み醤油など、さまざまな種類があります。

選び方

  • 「大豆・小麦・食塩」のみを使用したものを選びましょう

アミノ酸、ブドウ糖果糖液糖、カラメル色素などの添加物が入っているものは避けます。

  • 本醸造のしょうゆを選びましょう

醤油の製造方式には、「本醸造方式」「混合醸造方式」「混合方式」の3つがあります。

本醸造とは、麹菌を使用して作る昔ながらの製法です。

混合醸造、混合方式は、アミノ酸液を加え、化学処理によって熟成させるため、醤油の色や香り、味わいが損なわれます。

(5)味噌

効果と役割

料理に独特の風味をつけ、保存性を高める
食材の生臭さを消す、食材の甘みを引き出す、料理の味をまろやかに整えるなどの役割があります。

種類

ゆでた大豆と塩に麹を加えて発酵させたもの。

使われる麹によって、米味噌(信州味噌、仙台味噌、西京味噌など)、麦味噌(九州麦味噌、瀬戸内麦味噌など)、豆味噌(八丁味噌)の3種類に大きく分けられます。

選び方

  • 米味噌なら、「米・大豆・食塩」だけで製造されたものを選びましょう

酒精(アルコール)は発酵を止めるために添加しているので、使われていても問題はありません。

  • 天然醸造の味噌を選びましょう

天然醸造とは、1年以上の期間をかけてゆっくりと発酵させる昔ながらの製法です。
速醸法と呼ばれる短期間の熟成で作られた味噌は、うま味が出ないため、添加物でうま味を足しているものがほとんどです。

【定番の調味料5種】みりん・酒・油・マヨ・ケチャップの正しい選び方

基本調味料とともに、台所でよく使う定番調味料5種類についても、正しい選び方をみていきましょう。

(1)みりん

料理にコクを与え、照りを出します。肉や魚の臭みを取ったり、たんぱく質を引き締めて煮くずれを防いだりする効果もあります。
「本みりん」と「みりん風調味料」があり、本みりんは、もち米、米麹、焼酎を原料に発酵・熟成させたもので、アルコール分が14%前後あります。みりん風調味料は、糖類液にアミノ酸を加えてみりんに似せたもので、本物のみりんとは別物です。

選び方

うまみが強くコクの深い「本みりん」を選びましょう

原材料が、「もち米・米麹・アルコール(焼酎)」のみなら、より良い
本みりんのなかでも、本格焼酎に、蒸したもち米と米麹を加えて仕込み、 じっくりと熟成させた伝統製法のものを使うと、料理の味がより引き立ちます。

(2)酒

料理にうまみとコクをつけます。肉や魚の臭みを取ったり、身を柔らかくしたりする効果やアルコール成分が雑菌の繁殖を抑制する働きにより、肉や魚の保存性を高める効果もあります。
料理用の料理酒と飲用の純米酒があります。

選び方

「米・米麹・水」のみを使った純米酒(清酒)を選びましょう

「料理酒」には、醸造用アルコールや、水あめ、ブドウ糖、塩分などが入っているものが多いので、おすすめしません

(3)油

油の主成分である脂肪酸は、大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つがあります。飽和脂肪酸はバターやラードなど動物性の脂肪に多く含まれています。不飽和脂肪酸は植物油の主成分で、オメガ3系、6系、9系という3種類に分類されます。

選び方

加熱しない油は、エゴマ油、シソ油、アマニ油を選びましょう
オメガ3系不飽和脂肪酸、α-リノレン酸が多いこれらの油は積極的に摂るようにします。酸化しやすく熱に弱いので加熱せず食べて下さい。

加熱する油は、オリーブ油、ベニ花油、なたね油、米油、ゴマ油を選びましょう
オメガ9系不飽和脂肪酸、オレイン酸が多いこれらの油は適度に摂るようにします。

オメガ6系不飽和脂肪酸、リノール酸を含むコーン油、大豆油、綿実油などは、加工食品などにも使われ過剰摂取になりがちなので、おすすめしません

飽和脂肪酸を含むバターやラード、トランス脂肪酸を含むマーガリンやショートニングは健康のために控えましょう

(4)マヨネーズ

マヨラーという言葉があるほど、人気の調味料ですが、高カロリーなので、摂りすぎないように気をつけて下さい。

選び方

カロリーハーフより普通のマヨネーズを選びましょう
カロリーが気になるので、カロリーハーフを選ぶ方が多いかもしれませんが、カロリーハーフは、サラダクリーミードレッシングという扱いになり、マヨネーズより使える添加物が多いのが難点。食の安全を考えると、普通のマヨネーズをおすすめします。

キューピーマヨネーズの原材料

食用植物油脂、卵黄、醸造酢、食塩、香辛料/調味料(アミノ酸)、香辛料抽出物、(一部に卵・大豆・りんごを含む)

キューピーハーフの原材料

食用植物油脂、卵、醸造酢、食塩、砂糖、香辛料、たん白加水分解物/増粘剤(キサンタンガム)、調味料(アミノ酸)、香辛料抽出物、(一部に卵・大豆・りんごを含む)

(5)ケチャップ

食欲をそそる赤い色が特徴のケチャップは、とくに子供に人気の調味料です。意外なことに、どのケチャップも糖類が多く使われているので、摂り過ぎには気をつけましょう。

選び方

添加物はあまり使われていないので、普通のトマトケチャップを選びましょう
ケチャップは酢を使っているので、添加物は少ないですが、念のため、パッケージ表示を見てから選んで下さい。

カゴメトマトケチャップの原材料

トマト、糖類(砂糖・ぶどう糖果糖液糖、ぶどう糖)、醸造酢、食塩、たまねぎ、香辛料

&国産または有機栽培のトマトを原料に使ったケチャップを選べれば、より良い

自分で作れば安心&経済的!自家製べんり調味料レシピ

麺つゆやドレッシングなど、すぐに使えて便利な調味料がたくさんありますが、パッケージを見ると、化学調味料や添加物がたっぷり使われているものがほとんどです。
無添加の調味料は、安心ですが値段が高いので、正しく選んだ調味料を使って、自家製の便利な調味料を作ってみませんか?自分で作れば、おいしくて安全なうえに、リーズナブルです。

■麺つゆ

[材料]
しょうゆ     1カップ
みりん      1カップ
酒       1/2カップ
だし昆布 5cm角 2枚
かつお削り節   20g

[作り方]

鍋にすべての材料を入れ、弱めの中火にかける→ひと煮立ちしたら弱火にして、5分ほど煮出して、火を止め、そのまま冷ます→キッチンペーパーなどでこして使う

2~3倍の濃縮タイプの麺つゆができます。冷蔵庫で1か月保存可能。

■基本の和風ドレッシング

[材料]
しょうゆ  大さじ2
酢     大さじ2
植物油   1/2カップ

[作り方]

ボウルにしょうゆ、酢を入れて混ぜ、油を少しずつ入れながらよく混ぜる

いつもある材料で作れるので、作りおきしておくと便利です。
基本の和風ドレッシングに、大根おろしや玉ねぎを加えておろしドレッシングに、ごま油を足して中華風、アンチョビやマスタードを足して洋風など、いろいろなアレンジが楽しめます。冷蔵庫で2~3週間保存可能。

■ぽん酢しょうゆ

[材料]
しょうゆ    大さじ5
レモン汁    大さじ3
酢       大さじ3
みりん     大さじ1
だし昆布5㎝角 1枚

[作り方]

すべての調味料を混ぜて、ひと晩おく

レモン汁の代わりに、すだちやかぼすのしぼり汁を使うと香りが良くなります。
ピリ辛が好みなら、唐辛子2本を輪切りにして入れて下さい。冷蔵庫で1週間保存可能。

■焼き肉のたれ

[材料]
しょうゆ  大さじ4
みりん   大さじ2
味噌    大さじ1
砂糖    大さじ1
ゴマ油   大さじ1/2
すりおろしりんご 大さじ2
すりおろしにんにく 1かけ

[作り方]

すべての材料を混ぜあわせる

フルーティな甘口だれ。焼き肉のつけだれとしてはもちろん、肉を漬け込んだり、野菜炒めの調味料にしたりと便利に使えます。冷蔵庫で1週間保存可能。

調味料の質で料理の味が決まります!

正しい調味料の選び方を紹介しました。

これから調味料を買うときは、パッケージの原材料表示をしっかりチェックして、安全で良質なものを選んで下さいね。
また、調味料は開封して時間が経つと風味が変わることがあるので、短期間で使い切れるサイズのものを購入するようにしましょう。

調味料の良し悪しは、料理の味に大きく影響します。まずは、基本調味料のさしすせそから変えてみませんか?料理の味がぐんっとおいしくなる驚きをぜひ体験して下さい。

参考書籍

青春出版社「たれとソースの早引き便利帳」川上文代著

参考URL

食用塩公正取引協議会
http://www.salt-fair.jp/

農林水産省「ドレッシングの日本農林規格」
http://www.maff.go.jp/j/kokuji_tuti/kokuji/k0000991.html

キューピー商品情報「キューピーハーフ」
https://www.kewpie.co.jp/products/product.php?j_cd=4901577031083

カゴメ商品紹介「カゴメトマトケチャップ」
http://www.kagome.co.jp/products/food/10088/