特定保健用食品(トクホ)の難消化性デキストリンは本当に効果があるの?

最近、ダイエットや生活習慣病予防のために、トクホのお茶を飲む人が増えています。

トクホのお茶や飲料は、「難消化性デキストリン」の働きで『脂肪の吸収を抑え、糖の吸収をおだやかにする』効果があるといわれています。

ふつうのお茶よりちょっと高いし、効いているのかよくわからないけれど、健康のために飲んでいる、という方が多いかもしれません。

「難消化性デキストリン」は、飲料だけでなくお菓子やゼリーなど、多くの健康食品や特定保険用食品(トクホ)、機能性表示食品に使われていますが、本当に効果があるのでしょうか?

ある雑誌の特集では『効果ナシ』と書かれたこともあり、賛否が分かれています。

「難消化性デキストリン」とはそもそも何なのか、本当に効果はあるのか、飲みかたや安全性についても、詳しく解説します。

難消化性デキストリンとは?

「難消化性デキストリン」とは、難消化性=「消化しにくい」、デキストリン=「デンプンの一種」という意味です。

その名前から、化学的に作られた添加物と思われがちですが、天然のデンプンを原料に作られた食品です。

原料はトウモロコシ

難消化性デキストリンはトウモロコシのデンプンから作られた水溶性の食物せんいです。

1988年(昭和63年)デンプンの総合メーカー松谷化学工業株式会社の研究者によって作られました。

目的は食物せんい不足を補うため

食生活の欧米化により、不足がちになった食物せんい量を補うために作られました。

食物せんいの摂取目標量は1日あたり成人男性20g以上、成人女性18g以上とされています。(日本人の食事摂取基準2015年版より)

それに対し、1日あたりの平均摂取量は14.4gで、男女ともに目標量に足りていません。(平成26年国民健康・栄養調査より)

たかが食物せんいと思いがちですが、不足すると慢性の便秘を招き、大腸がんを引き起こす原因になるともいわれています。
さらに、糖尿病、動脈硬化や高脂血症など生活習慣病にもつながります。

安全性は大丈夫?

難消化性デキストリンは長年にわたり問題なく利用されていて、消費者庁や米国食品医薬品局(FDA)に、安全な食品であると認められています。

ただし、摂りすぎると下痢を起こしやすく、体調不良を招くこともありえますので、適量を守って摂るようにして下さい。

難消化性デキストリンは本当に効果があるの?

「難消化性デキストリン」は、特定保健用食品(トクホ)として厚生労働省から許可されている成分です。
おもに6つの作用があります。

難消化性デキストリンの6つの作用

1. 整腸作用

おなかの調子をととのえる=便秘や下痢を改善する効果

2. 食後血糖値の上昇抑制作用

食事に含まれる糖の吸収スピードがおだやかになり、血糖値の上昇が抑えられる=糖尿病の予防改善や、肥満予防効果に期待ができる

3. 食後中性脂肪の上昇抑制作用

食事に含まれる脂肪の吸収が遅くなり、食後の中性脂肪の上昇が抑えられる=高脂血症など生活習慣病や肥満予防効果に期待ができる

4. 血清脂質の低下作用

血液中に含まれる脂肪(中性脂肪・コレステロール)が低下する=高脂血症など生活習慣病や肥満予防効果に期待ができる

5. 内臓脂肪の低減作用

内臓脂肪および中性脂肪が減少する
=高脂血症など生活習慣病や肥満予防効果に期待ができる

6. ミネラルの吸収促進作用

鉄分やカルシウムなどミネラルの吸収を促進する=貧血や骨粗しょう症の予防効果に期待ができる

便通の改善効果はアリ!

難消化性デキストリンには、6つの作用から期待できる効果が多くありましたが、実際に、難消化性デキストリン粉末を日常に取りいれてみた方の生の声もいくつか紹介します。

  • 最近、野菜不足なので買ってみました。お腹の調子も少し良くなった気がします。
  • これのおかげなのかお通じもいいので、続けて使ってみたいと思います。
  • 飲んだ後、少しだけおなかがグルグルとして、翌日には、昨日もお通じがあったのにまたありました。
  • 飲むと、飲まないとじゃ全然違う!!毎朝、快調な便通になりました。
  • 食習慣の改善にと、一か月続けてみましたが、便通も体調も気がつけば大変よくなっていました。

(小林製薬イージーファイバー使用者の声より一部抜粋)

便秘解消に効果を感じている方が多いようでした

便秘は肥満、イライラ、肌あれ、大腸がんなど原因になります。
腸の健康を守ることは全身の健康度アップにつながります。

『効果ナシ』報道の真偽は?!

難消化性デキストリンは、さまざまな研究によりその効果が認められています。

しかし、以前に、『効果ナシ』と報道されたことがあるのを知っていますか?
その内容を簡単に説明します。

週刊新潮は、2017年3月から2週にわたり『トクホの大嘘』と題し、難消化性デキストリンの効果を疑問視する記事を掲載しました。

記事には、『難消化性デキストリンに、脂肪の吸収を抑制する効果はなく、効果が過大に宣伝されている』と書かれ、トクホ業界に波紋が広がりました。

難消化性デキストリントップシェアの松谷化学が、「効果、作用メカニズムの信頼性に問題はない」とコメントをしたのち、騒動は収束に向かいました。

この記事だけを見て『効果ナシ』とはいえず、そもそもトクホは食品であり、薬のような強い効果が無いのは当然のこと。

だからこそ副作用が無く、安全性が高いといえます。

難消化性デキストリンは、飲めばすぐに効果があらわれる魔法の粉ではなく、飲み続けることで健康向上を助けてくれるものです。

難消化性デキストリンを効率よく摂る方法

便秘解消や肥満予防、糖尿病や高脂血症の改善のために、難消化性デキストリンを試してみたい方に、より効率的な摂りかたと具体的な商品について説明します。

摂るタイミングは?

食前または食事と一緒に摂るようにしましょう。
食後や食事の合間では、「糖や脂肪の吸収速度を遅くする」という効果が期待できないので、摂るタイミングが一番大切です。

どれくらい摂ればいい?

1日10g程度が目安です。
特に上限は設けられていませんが、体質によってはお腹がゆるくなることがあるので、過剰に摂りすぎないようにしましょう。

-目的別の目安量-

◎おなかの調子を整えたい方 ⇒1回につき3~8g程度

◎食後の血糖値が気になる方 ⇒1回につき4~6g程度

◎食後の中性脂肪が気になる方⇒1回につき5g程度

難消化性デキストリンはどんなものに入っている?

難消化性デキストリンは、加工しやすく、優れた効果を持つため、さまざまな食品に使用されています。

とくに、特定保健用食品(トクホ)のお茶や清涼飲料水などで見かけることが多く、コンビニやスーパーでも手軽に購入することができます。

難消化性デキストリンの粉末は、ドラッグストアや通販で手に入れることができ、飲み物や料理に混ぜて摂る方法もあります。

-難消化性デキストリン入り市販飲料一例-

■コカ・コーラプラス 470mlあたり難消化性デキストリン5g(日本コカ・コーラ)

■からだすこやか茶W 350mlあたり難消化性デキストリン 5g(日本コカ・コーラ)

■十六茶W(ダブル) 500mlあたり難消化性デキストリン 5g(アサヒ飲料)

■メッツ コーラ 480mlあたり難消化性デキストリン 5g(キリン)

■ペプシ スペシャル 490mLあたり難消化性デキストリン5g(サントリー)

-難消化性デキストリン入り市販食品一例-

■ぷるんと蒟蒻ゼリースタンディング130gあたり難消化性デキストリン5g(オリヒロ)

■LIBERA(リベラ)チョコレート   50gあたり難消化性デキストリン5g(江崎グリコ)

■純露プラス難消化性デキストリンキャンディ4粒16gあたり難消化性デキストリン4g(UHA味覚糖)

-難消化性デキストリン粉末 市販品一例-

難消化性デキストリンの粉末が、いくつかのメーカーから販売されています。

コーヒーやヨーグルトなどにサッと溶かして手軽に利用できます。

無味無臭なので、どんな飲み物に混ぜても違和感がありません。トクホ飲料を買って飲むより経済的です。

■イージーファイバー   1包(5.2g)あたり難消化性デキストリン4.2g(小林製薬) 

■賢者の食卓ダブルサポート1包(6g)あたり難消化性デキストリン 5g(大塚製薬)

◆まとめ◆
難消化性デキストリンは、特定保健用食品(トクホ)として厚生労働省から許可されている成分であり、その効果は認められています。

難消化性デキストリンの6つの作用

  1. 整腸作用
  2. 食後血糖値の上昇抑制作用
  3. 食後中性脂肪の上昇抑制作用
  4. 血清脂質の低下作用
  5. 内臓脂肪の低減作用
  6. ミネラルの吸収促進作用

なかでも、お腹の調子を整える作用によって便秘が解消される効果は、多くの方が体感しているとわかりました。

ただし、即効性は無く、難消化性デキストリン入りのお茶を1本飲んだからといって、効果を感じられるものではありません。

効果アリ!にするためには、摂り方のポイントが3つあります。

効果アリ!にするための3つのポイント

  1. 摂るタイミングは、食前または食事と一緒に
  2. 1日10g程度を目安に、摂りすぎには気をつけて!
  3. 毎日少しずつでも、気長に続けよう!

難消化性デキストリンは、劇的な効果が期待できるものではありませんが、食物せんい不足の解消には大いに役立ちます。

普段の食事で食物せんいが不足がちな方は、難消化性デキストリンを上手に利用してみてはいかがですか?

参考URL

大塚製薬「そもそも食物繊維って?難消化性デキストリン」

http://www.otsuka.co.jp/health_illness/fiber/about_fiber/type/dextrin/

小林製薬イージーファイバー「使用者の声」

https://www.kobayashi.co.jp/brand/easyfiber/about/

松谷化学工業株式会社「ファイバー素材(難消化性デキストリン)」

http://www.matsutani.co.jp/product/kinousei/kinousei.html

デイリー新潮「トクホの大嘘」

https://www.dailyshincho.jp/article/2017/03300801/?all=1

https://www.dailyshincho.jp/article/2017/03310801/?all=1