ごはんやパン、お肉などはよく食べるのに、野菜が苦手で食べたがらないお子さんって多いですよね。

好き嫌いなく何でも食べて、元気に成長して欲しいと願うからこそ、なんとかして野菜も食べてくれないものかと悩んでいるお母さんお父さんが多いのではないでしょうか。

そもそも子供はなぜ野菜が苦手なのか?その理由は意外なところにありました!

野菜嫌いな子供に野菜を食べてもらうための簡単な秘訣をご紹介します。

なぜ野菜がきらいなの?

カゴメ株式会社が行った調査によると、子供の約6割に野菜の好き嫌いがありました。
具体的に好きな野菜、食べてくれない野菜は次のものが挙げられました。

子供が好きな野菜

1位 とうもろこし
2位 じゃがいも
3位 えだまめ
4位 さつまいも
5位 きゅうり

子供が食べてくれない野菜

1位 なす
2位 ピーマン・しいたけ
4位 水菜
5位 オクラ

子供が好きな野菜は、甘みがあるものが多く、子供が食べてくれない野菜は、苦みが強かったり、独特のにおいや食感を持つものが多いですね。

苦いもの、酸っぱいものは本能的に嫌い

私たちが感じる味には5つの要素があります。
『甘味・うま味・塩味・酸味・苦味』

この中で子供が好きな味は『甘味・うま味・塩味』、嫌いな味は『酸味・苦味』です。

『甘味』『うま味』は、炭水化物や脂質、たんぱく質を多く含む高カロリーな食べ物から感じる味です。

子供は、成長するためにたくさんのエネルギーが必要なため、本能的に甘いものやうま味の強い食べものを好むようになっています。

『塩味』が好きな理由は、塩分をとることで体の機能をバランスよく整え、生きていくのに欠かせない水分補給につなげるためといわれています。

『酸味』『苦味』が嫌いなのは、すっぱいものは腐っている、苦いものは毒があると本能的に危険を感じて避けようとするためです。

小さな子供は、食べ物の味を感じることで、無意識に自分の命を守ろうとしているのです。

成長するにつれて、食べる経験を重ねて、苦いもの、酸っぱいものでも食べられると脳が理解するため、食べられなかった野菜もだんだんと食べられるようになることが多いです。

子供なりの理由があることも

小さなうちは本能的に嫌って食べない傾向がありますが、小学生くらいになると、別の理由が出てきます。

食べない理由がわからない時は、なぜ嫌いなのかを子供に直接聞いてみて下さい

「この野菜のどんなところが嫌い?食べるとどんな気分になるの?」

落ち着いて聞いてあげると、大人が考えつかない意外な理由が返ってくるかもしれません。

どうしてもプチトマトが食べられなかった子に理由を聞くと、「かんだ時に汁が飛んで大好きな服が汚れて嫌だった」という答えが!

プチトマトを半分に切ってあげれば、食べられるようになりました。

なぜ嫌いなのかがわかれば、食べさせるための対策も立てやすくなります。

野菜嫌いをなくす調理の基本

嫌いな野菜でも調理の仕方を変えると食べられることがあります。
どうすれば子供が野菜を食べやすくなるのか、調理する時の基本をご紹介します。
いろいろな料理に役立つポイントを覚えておきましょう。

やわらかく仕上げる

子供は固くて食べにくい野菜が苦手です。
固いものをしっかりかんで食べることは大切ですが、かむ力がついていないうちは逆効果。うまくかみきれず、丸のみするクセがついてしまったり、その野菜が嫌いになる原因にもなります。

まずは、大きめに切った野菜をやわらかく煮て、口を大きく開けてあごを動かすという、かむことの基本動作をきちんと覚えさせましょう。

あえて形を残して達成感を

嫌いな野菜を刻んでハンバーグに混ぜこんだりするのも、食べさせる作戦のひとつです。
見るだけで食べないうちは効果がありますが、これだけでは、野菜嫌いは解決できません。

ときには、あえて存在がわかるように大きく薄く切ってやわらかく調理して下さい。
ひと切れでも食べられたら、すごいね!とほめてあげることで、子供は達成感と自信が持てます。

刻んだりとろみをつけて飲みこみやすく

子供はかむ力だけでなく、飲みこむ力もまだ十分ではありません。
ぱさぱさしたものやほうれん草などせんい質の残るものは飲みこみにくいので嫌います。
のどの通りがいいように、水分を多くしたり、刻んでとろみをつけたりすると食べやすくなります。

好きな味つけにアレンジする

子供の食事は薄味で素材本来の味にふれさせるのが理想です。
ただ、苦手な野菜を食べさせるために、子供が好きな味つけにすることも時には必要です。

ケチャップやソース、カレー味など甘く濃いめの味に仕上げると、野菜の苦みやクセもカバーできて食べやすくなります。
食べることへの興味をそそり、野菜を口にするきっかけになります。

苦手な野菜は下ごしらえにひと工夫

苦い、変なにおいがする、かみにくいなど、子供が苦手な野菜には、それぞれ嫌われる理由があります。
でも、下ごしらえにひと工夫をすれば、どの野菜もぐんと食べやすくなります。
下ごしらえのコツをつかんで、いつもの料理に応用しましょう。

ピーマン

今も昔も嫌われ野菜ナンバーワンのピーマン。
最近は苦みをおさえた品種が増えましたが、あの緑色を見るだけでダメな子も多いですね。どうしても食べられないなら、同じピーマンの仲間「パプリカ」を使うのもアリですよ!

ピーマンのここが嫌い!

苦い、青くさい、かみにくい

下ごしらえのポイント

オーブントースターで軽く下焼きしてから、煮る、揚げるなどの調理をします。
油を少しまぶして、塩をふってから、オーブントースターで5~6分焼いてください。
特有の青臭さや苦みを和らげるとともに、やわらかくなって甘みが増します。

にんじん

ピーマンと並んで嫌われることが多いにんじん。
カロテンたっぷりで栄養豊富なので、ぜひ食べて欲しい野菜のひとつです。

にんじんのここが嫌い!

かたい、味とにおいが強い

下ごしらえのポイント

すりおろして使う時は、電子レンジで加熱してから使うのがコツ。
にんじんは加熱すると甘みが増し、食べやすいほっこりしたペースト状になります。
生のまますりおろすと、ざらざらとして口に残るので、子供は食べにくく感じます。

ほうれんそう

ほうれんそうに代表される葉物野菜は、緑色というだけで嫌われてしまう存在です。
鉄分やカルシウムなど子供の成長に必要な栄養が豊富で元気をくれるほうれんそう。
ぜひ、好きになって欲しいですね!

ほうれんそうのここが嫌い!

色が緑で苦そう、渋い味、せんいが多くかみきれない食感

下ごしらえのポイント

均一にやわらかくゆで、あくをきちんと取り除くのがポイント。
ゆでる時は、かたい茎の部分から先に入れて、次に葉を入れやわらかくゆでます。
ゆであがったら水にさらしてすぐに水を捨て、もう一度きれいな水に替え、5分以上さらしましょう。

なす

なすが嫌われる大きな原因は、その食感にあります。
スポンジのようにうまみを吸いこんだところが大人にはおいしいのですが、子供にはそれが嫌なようです。

なすのここが嫌い!

むらさき色がまずそう、皮がきしきし、身がむにゅっとしている

下ごしらえのポイント

・はじめのうちは、あくの強い皮はむいて使います。慣れてきたら、少しずつ皮を残して使いましょう。

・なすは切るとアクが出てくるので、必ず水にさらしてから、しっかりと水気をふきとりましょう。このひと手間で子供が嫌う渋みが抑えられます。 

トマト

好き嫌いが分かれるトマトですが、すっぱいのは苦手な子供が多いですね。
まずは、甘いプチトマトから食べさせてみるのがおすすめです。

トマトのここが嫌い!

すっぱい、青くさい、皮がかたくて食べにくい、つぶつぶの種の食感が悪い

下ごしらえのポイント

・皮と種を取ってから、炒めることで、食感が良くなり、酸味も和らぎます。
ヘタをくりぬいたトマトを沸騰した湯につけて皮をむき、横半分に切って種をかきだしたら、ほどよい大きさに切って調理しましょう。

好き嫌いをなくすアイデアいろいろ

子供はちょっとした気持ちの変化で、嫌いなものをあっさり食べられるようになったりします。
そんなきっかけになる気軽なアイデアをご紹介します。

お弁当やイベントで友達と一緒に食べる

誕生日会やピクニック、幼稚園や小学校のお弁当など、友達と一緒の楽しい食事は、嫌いなものもあまり意識することなく食べられます。
友達につられて食べたらおいしかったとか、みんなが食べてるからとがんばったり、いいきっかけになりますよ。

盛りつけは少なめに

たくさん食べてほしくて、お皿にいっぱい盛りつけていませんか?
その気持ちをぐっと抑えて、子供が食べられる量よりちょっと少なめを盛りつけましょう。
苦手な野菜は、ほんのひとかけらでもいいのです。

お皿にのっているものを全部食べられたら、「すごい!全部食べたね」とほめてあげて下さい。
もっと食べたければおかわりをさせてあげましょう。
完食できた喜びを味わうことはとても大切です。
おかわりがしたくて、がんばる子供は多いですよ!

食への興味を持たせる

野菜を見るだけで嫌がる子は、まずは野菜に親しむところからはじめましょう。
一緒に買い物に行って、野菜を選んでもらったり、料理のお手伝いで野菜を洗ったり切ったり。

プランターで野菜を育ててみるのもいいですね。
遠回りにみえますが、野菜をだんだん好きになって食べたい気持ちが自然に出てきます。

前向きな声をかけよう

「残さず食べなさい!」と無理強いしても子供の野菜嫌いは治りません。
まずは、「一口でも食べてみようね」と声をかけてあげましょう。

嫌いな野菜をほんのちょっとでも食べられたら、「ピーマン食べられたんだ!すごいすごい」とほめることがいちばん大切です。
子供はまわりが喜ぶとうれしくなって、また食べてみようという意欲が出てきます。

野菜嫌いは焦らずあきらめず

子供の野菜嫌いは、本能的に苦いものやすっぱいものを嫌うことが原因でした。
私たちも子供時代を振り返ってみると、苦手な食べものがたくさんありましたね。
でも、今は「この苦みが最高!」とか言っておいしく食べています。

今回ご紹介した下ごしらえのコツを押さえた料理を、まずは1品作ってみて下さいね!

今すぐには食べられない野菜があっても、いつかその子のタイミングでチャレンジする時がきますので、焦らずあきらめずの姿勢で、じっくり付き合っていきましょう。

参考URL

カゴメ株式会社 子どもの野菜の好き嫌いに関する調査報告書
http://www.kagome.co.jp/company/news/n_pdf/110829.pdf 

参考書籍
子供の好き嫌いがなくなる100のレシピ 長澤池早子監修 成美堂出版